悪性骨軟部腫瘍の治療の流れ - 病理診断

 画像診断で確定診断することは難しく、ほとんどすべての症例でこの病理診断で確定診断をつけることが必要となります。正確な診断をすることで、適切な治療法を行うことができます。
 岡山大学では、原発性悪性骨軟部腫瘍では、正確な診断を行うために切開生検術を基本としています。これは、骨軟部腫瘍の診断は時に困難で、診断に必要となる十分な腫瘍組織を採取するためです。通常の染色だけでは診断が難しい症例が多く、免疫染色や電子顕微鏡検査を用いて、病理専門医が確定診断を行います。
 しかし、切開生検は侵襲が大きく、入院が必要となることが多いのも事実です。そこで、ある程度画像診断で診断可能な骨軟部腫瘍など、必要に応じて放射線科と協力して、CTを使用した針生検術を行っています。これは、CTで腫瘍を確認して針で組織を採取するため、診断率が向上します。

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